阿野順一の映画・ドラマ評論。

阿野順一、33歳独身。好きなドラマや映画、バラエティ等々・・・好きなものをこのブログに綴っていきます。

国選弁護士のみを引き受けながら生活する男の物語!

どうも、阿野順一です。


今回は、ずっと楽しみにしていた映画起終点駅ターミナルについての感想を書きたいと思います。


この作品には原作があって、桜木紫乃の短編集の表題作を映画化したもので、天国の本屋や欲望で知られる篠原哲雄監督がメガホンをとっています。

ストーリーを簡単に紹介すると、彼女を死なせてしまったことを悔やみながら贖罪の気持ちを抱え暮らしている弁護士の物語で、主人公の鷲田完治を佐藤浩市が演じています。

阿野順一は原作の小説も読んでいるのですが、映画化するにあたって大幅に脚色されているので、小説とは大分違った印象を受けました。

実際に映画を観るまでは、ストーリーのキーとなるヒロインを本田翼が演じると聞いていたので心配していましたが、想像していた以上に演技が上手で、主人公である鷲田の気持ちに変化をもたらしたことに充分説得力を持たせることに成功していました。

 

25年間も心を閉ざして生きている主人公を演じた佐藤浩市の演技が素晴らしかったことは言うまでもありませんが、泉谷しげる尾野真千子といった脇役の演技も抜群で引き締まった作品に仕上がっていました。

鷲田の荒涼とした心と釧路の冬の景色をリンクさせた演出もセンスが良く、ひさびさに人に勧めたくなる映画でした。